このボリュームは、なかなか見ないのではないだろうか。着たときにウエスト位置を上げるとボリュームがでて、表情が面白い。厚みのある生地で作ったからこそできる表情だろう。今回はこのざっくりとした愛らしいニットを作ったので紹介していく。
この記事を読んで欲しい人
- ボリューム感の出し方を知りたい人
- 平坦な服に飽きてしまった人
- 衣装用の服を探している人
目次
デザインのもと
このざっくりとしたニットのデザインソースは2つ。
- この頃編地が気分
- 逃げ出したニシキヘビ
この頃編地が気分
もともニットは好きだったのだが、ここ最近は編地の模様が特にお気に入り。これまでに3つニットを作っている。
今回は実際に着やすいニットが作りたい。それでいてボリュームも欲しい。とはいえ僕は編み物ができないので、簡単な結び程度の編地でなければいけない。そこでこれいいかもと思ったのが、「プレーンノット」である。プレーンノットはネクタイの結び方で用いられる方法。「これなら僕にもできる!」ということで採用した。正確にはプレーンノットを少しアレンジした結び方。
逃げ出したニシキヘビ
横浜の方でニシキヘビが逃げ出したそうだ。捜索の末ニシキヘビは見つかったので、この問題は解決されている。僕はこの記事を見て、「蛇の巻きつく姿って編地に似てるかも」と。そこからヘビをテーマに追加した。
朝日新聞デジタル:アミメニシキヘビ、屋根裏で御用 園長に引っ張り出され
布とディテール
布はハニカム構造のような模様と立体感のある生地を使う。この布は3重構造になっていて、上下の生地をテグスのような化学繊維で連結させている。そのため、ボリュームと立体感のある表情を実現できる。この布自体少しヘビっぽさがあるが、これにテープを追加して、さらにヘビっぽく仕上げた。
ヘビっぽくなったが、作業してると段々とコハダにも見えてくるのだから不思議。
衿と裾を最初に作り、衿に結びつけることで編地を作っていく。袖を作るには、布が足りなかったので今回はノースリブのみ。想像以上に布量が必要だったの、そこは想定外だった。
完成
ヘビのようなコハダのような、磯辺焼きのようなざっくりとしたニットが出来上がった。布に厚みがあることで、なんとも言えない立体感が面白い。首元は少し暑くなるかもしれないが、通気性はいいので、夏コーディネイトのアクセントになるだろう。
大きめのプレーンノットもインパクトがあって個人的には気に入っている。単純な構造ではあるが、編み物が苦手な僕からしたらかなりの達成感を味わうことができた。今後はこのくらい単純な構造のレパートリーを増やせたらなと思う。
まとめ
正直あと2.5倍の布量があっても良かったのかなと思っている。もちろんこれはこれで面白い。このざっくり感は、もしかしたら抱っこヒモに応用できるかもしれない。内側に大きめの収納ポケットを付けるのも面白い。大満足とはいかなかったが、かなり想像を刺激する1着が出来上がった。
触り心地の良い生地で、もっと布量を増やせばニットとしても最高の1着が出来上がるだろう。このニットは良い体験になった1着。また作ろうかな。今回はこのへんで、ではまた。
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