染色レポート「ヨーロッパ古着風の青紫を作ってみたくて」とのこと

こんにちは,ヒキノです。(@hikino.yuta)

今回は作ったモノの紹介ではなく、染色実験の紹介です。染め物をすることも多く、「あの色どうやってだしたっけ?」ということも過去にしばしば。

せっかく経験したことを、残さないのはもったいないなと思ったので、レポートといかたちで残したいと思います。

染色しようと思っている方、青紫を作りたいと思っている方ぜひ読んでみてください。

目次

同じ色でもメーカーによって違う

どういうこと?と思った方もいるかもしれません。今回染色した際に気が付いたのですが、同じでもメーカーによって微妙に色が違いました。これは、割と衝撃というか発見です。

自分が使うのは、ダイロンジャパンのプレミアムダイ桂屋ファイングッズみやこ染です。ダイロンジャパンの 黒は緑をベースにした黒色。(染めると黒いけど緑っぽさがある)桂屋ファイングッズは青をベースにした黒色。(黒いけど、青っぽさがある)

メーカーによって黒が違う、だからどうしたの?

黒の色が違うからどうしたの?と思うかもしれません。染色を重ねていくと、販売してない色を作りたくなります。そうなると自分で配合するしか、恐らく方法はありません。

そのとき使用頻度が高いのが黒だと個人的には思います。「イメージする色に近づけるため、トーンを落としたい。」「ほんの少し、ほんのすこーし暗さが欲しい」

そのため、黒が何色ベースの黒か知っておくことで失敗する確率を下げることができます。なので、覚えておくと結構便利ですよ。

青紫はヨーロッパ

青紫を作りたいと思ったのは、友人に「ヨーロッパの古着っていい色しててさ、それ再現できないかな。青紫っぽいネイビーで絶妙な色なんだけど。使い古すと、青紫がかってきて最高なんだよ。」

青紫よりのネイビーあまり見かけないと思ったら、ヨーロッパの古着でワークウェアに多いそうです。その独特の色合いに魅了されるファンも多いとか。

確かに、いい感じに経年変化をしそうなので、ぜひ再現してみたい。

さっそく作ってみよう

まずネイビーなのだから、紺色に染めてみる。(染め方は染料の箱に書いてあるので、それ通りがおすすめです。)

みやこ染めのネイビーで染めてみたのがこちら。

キレイな紺色に染まりました。これに、「赤で染めれば綺麗な紫になるだろう」そう思っていました。このころは、、、

実際に赤(みやこ染)を使って、先ほど染めた紺色生地を染めてみました。

すると、

なんときれいな紫に。

「いや違う、違うぞ、これは紫すぎる。青みが必要だ!」ということで、近場の手芸屋に走り込みネイビーの染料を購入。最初に使用したみやこ染のネイビーブルー。

もう少し、環境をよくしようとタライも購入。これで染める環境も向上するでしょう。

タライも買ったし次こそ完成を目指して、いざ挑戦。

「いいぞ、いい感じだ。理想の青紫になってる。」

※ちなみに染料液ができた時、ティッシュに染み込ませると色を確認できるので、おすすめですよ。

ここまでは順調なので、じっくりコトコト染めこんでいきましょう。

~20分後~

染も終わり、染料止め液に漬け込み。完成。

カメラの能力もありますが、間違い無く青紫です。少し使用した感じの青紫ですね。すごくいい感じ。

比較してみましょう。

分かりにくいかもしれませんが少し青紫の方が、赤みがかっています。この誤差ですが、これが人を魅了しちゃう色です。いやー、満足です。

それでは、まとめてみましょう。

染色まとめ

今回挑戦した青紫のまとめです。

工程は、ネイビーブルー(みやこ染)→レッド(ダイロンジャパン)→ネイビーブルー(みやこ染)の順番に行い理想の青紫にしました。※ダイロンジャパンのレッドを使ったのは、家にストックがあったから使用しました。

この工程からわかるように、ネイビー:赤の割合が2:1です。つまり、ネイビー1パック全部に対して、赤を半分入れれば理想の色が出来上がります。

もし、色合いをもう少し落としたいという場合はみやこ染のブラックをほんの少し入れるといいでしょう。みやこ染のブラックは青ベースなので、色を邪魔しません。※ブラックは主張が強いので、小指の爪程度ずつ入れるのがおすすめです。

まとめ

ヨーロッパの古着風の青紫を出したくて、結構追求しました。求めているものができたので最高な結果で終わることができました。使用した、赤ですがダイロンのボルドーレッドもトーンが落ち着いていておすすめですよ。

染色をしようと思っていた方の参考になれば幸いです。

最後まで読んで下さりありがとうございました。 では、また。

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この記事を書いた人

表現家 ヒキノユウタ

洋裁、3D プリンターなど、ものづくりを通して表現活動。ありそうで無いものやふざけた表現を得意としている。
海外のファッションコンテストでファイナリストに選ばれた経験あり。

長く使えるもの、独特な「何かおかしい」に焦点をあてた作品制作をしている。

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